はなみずにっき

はなみずぐらいのブログ    コピーライター/脚本家

スポーツ界に必要なのは、言葉のイノベーション

https://azukichi.net/season/img/autumn/sports002.jpg

 

なんか妙に意識高そうなタイトルにしてもうた。。。
まあまあ、それは置いといて。


先日、スポーツのテレビを観ていて妙にぞわぞわした。
というのも、ゲストだか解説者だかのコメントが
ぜんっぜんおもしろくないのだ。

もっとこう、競技のおもしろさとか
選手のすごさとかひと味ちがう楽しさとかわかりやすさとか、
いろいろあるじゃない。
もっと広い意味でウケを狙った方が良いって。
キャラだけじゃなくてサービス精神というかさ。


とはいえ、彼らがクソだと一蹴するつもりはない。
なぜならそれらのセリフが、選手も周りも含めて
テンプレ化(みんなよく言ってそうなこと)
してるからだ。


例えば
・「全力を出し切ってほしいですね〜」
→予選や消化試合でもないのに手を抜いて戦うかー、なんて考えないよね!


・「自分たちの○○(←競技名)をする〜」
得意な戦略や勝ちパターンに持っていくのは当然だよね!


・「悔いのないプレーを〜」
負けて悔しくないアスリートはいないし、負けたら悔いが残るのは避けられないよね!


などなど。
探せばもっとあるよこれ。


もうね、ぜんっぜん考えてない。
みんな言ってることを、自分も乗っかって言ってるこの感じ。
肯定的に考えて話し下手っていうのはあるかもしれないけど、
それもそれなりに頑張って話した方が絶対伝わるのに。


というかね、体育会系の良くないとこなの。
体育会系は基本的に優等生キャラを求められるのさ。学生は特に。
ほら、人格形成とか教育的視点もあるわけだから。
スポーツを通じて「良い子ちゃん」にするっつー大義名分があるのよ。


でも、ぶっちゃけ当人はそんなこと考えてないわけ。
単純に競技が好きとか、勝ててうれしいとか、モテたいとか。
監督がコワイとかいうのもあるよね。


そういうもろもろも踏まえて、体育会系は外面が良くなるのさ。
こういうこと言っときゃいいんだろ、て。


そういう気持ちでプロになったり解説者になったりしてるもんだから、
適当なこと言っちゃうんだ。


ちょっと前にもあったよね。
「応援よろしくお願いします、てみんなよく言うけど
僕は絶対そうは言わない。ほっといても応援されるような選手になるから」って。
イチローだったかな。
そういう点でイチローはぜんぶ自分の言葉で語るからカッコいい。


桑田もそう。子どもでわかりやすくて、それでいていろいろ新しいんだよね。考え方が。
野球人は結構、伝統的というか保守的というか。
よくわからん理屈でもそれが続いて浸透してるなら良いんだろみたいなとこがあるんだけど、
それをきっぱり「非効率」「非合理的」とか言ってくれる。
PL時代にムチャクチャな練習メニューから、身体の負担を考えた練習に変えさせたのが良い例。

監督に全体練習の短縮化(3時間程度)と個人練習の強化、大会後の投手のノースロー調整を提案

桑田真澄 - Wikipedia

 

わかるかい。そういうとこだよ。アスリート諸兄。
たしかに気配りとか優等生発言で波風立てず競技に集中するのもいいけどさ、
適当な言葉並べても観てる人は何も感じないからね。


自分で考えたことを、自分の言葉で発信すること。
これでスポーツ界もちょっと賑やかになるはず。

プレーだけじゃなくて、応援したくなるようなパーソナリティも磨いていこうよ!