【読書感想文】数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!
数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!
細野 真宏著
小学館
これは良かった。
個人的に数学への興味が出てきてることを差し引いてもおもしろいことばかり。
そしてなぜか勇気ももらえる。
ざっとまとめると以下のとおり。
そもそも「数学的思考」とは?
全体像をつかめるようになること。
全体像をつかめるようになると、いろいろな物事を把握しやすくなる。
(いろいろな物事は、ある事柄のパターンちがいだから)
また、数学を学ぶことで
・物事の本質をつかみやすくなる
・考えを伝えるのがうまくなる
というメリットもある。
知識は
y=x
のように、1つ1つ積み上げるのではなく
y=x²
(y=x^2、2乗のことね)
として、知識と知識を掛け合わせて、より多くより深い情報を得ることが大切。
y=x²とするためには、数学的思考に則った勉強法を実践せよ。
◎思考の歩幅を意識して
わかったつもりはダメ。
数学的思考力は、物事の仕組みを1つずつ整理すること
とも言える。
そこで「思考の歩幅」を理解することも忘れずに。
「思考の歩幅」とは、その人が理解する時のスピードやテンポ。
理解力(理解のスピードと理解のしやすさ)は人それぞれなので、
誰にとってもわかる論理展開のテンポや幅に気を配ること。
(専門用語とか急な論理展開で置いてけぼりにされるとつらいよね。。。)
・わかったつもりになっていないかを判断するには、
自分がわかりやすく説明できるかが基準。
簡単に説明できないことは、ちゃんとわかってないことと同じ。
・数学は、論理的な思考力を身に付けるためのもの
であり
どの学問にも通じる根源的なもので、必要不可欠な道具
である。
・数学的思考力は「わかりやすさ」「伝わりやすさ」に関係するので、
老若男女、職種や環境を問わずあらゆる人にとって武器になる。
◎素朴な疑問でツッコミを入れる
わかったつもりに陥ったり、情報を受けて思い込みをしてしまうことはよくある。
(いわゆるバイアス)
それを防ぐには、素朴な疑問やそもそもの謎をツッコミながら論理洞察力を磨き、
仮説と検証を繰り返すことが必要。
◎思考の骨太さ。
いくら論理的につながっていたとしても、正確性や現実感がないと説得力がない。
「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな。
→これは投資とかいろんなことに応用できそう。
そんな感じで、世の中のあらゆる物事の「全体像」と「本質」を正確に把握できるようになれば、
パズルのピースがつながっていくようにいろいろなことがy=x²のごとく知識として吸収できるよ!
ついでに気になったことまとめ
・教科書は「仕組みを学ぶべき」という学者都合の考えでできているから嫌いになりやすい。道具と同じで、使い方から興味を持たせるべき。
入試も同じ。情報は量と質が大事なのに、高校になってまで記憶の量を測るテストばっかしてる。
大人になると、分からないと恥ずかしいといった意識から、どんどん物分りがよくなっていきますが、そのようなプライドこそが数学的思考力を磨く上で、大きな壁になっているのです。
P132
失敗や欠点に気付いた時は、自分の能力をアップさせるチャンス。具体的な対策を論理的に考えることで改善、成長になる。
P139
さいごに、
宝くじは3億で2億を買うようなもの
というのはハッとさせられた。
もちろん公共事業とか良いことに使われるから完全に損という考えはアレだけど。
数学のおもしろい本はこれからも読んでみよう。